“宇宙空間に核兵器” 配備求めない決議案 国連安保理に提出へ

アメリカ・ニューヨークを訪れている上川外務大臣は、核軍縮・不拡散をめぐり、宇宙空間に核兵器などの大量破壊兵器を配備しないよう求める決議案を、アメリカとともに国連安全保障理事会に提出する考えを明らかにしました。

上川外務大臣は、核軍縮・不拡散をテーマに日本が主催した国連安全保障理事会の閣僚級会合で「わが国は宇宙空間が核兵器のない領域であり続けるべきと強く考えている。宇宙空間の平和利用などを定めた『宇宙条約』など既存の法的枠組みの順守はわれわれの責務だ」と述べました。

そして、会合のあと記者団に対し、宇宙空間に核兵器などの大量破壊兵器を配備しないよう求める決議案を、アメリカとともに国連安保理に提出する考えを明らかにしました。

提出の時期は今後、調整するということです。

また、アメリカのトーマスグリーンフィールド国連大使も安保理の同じ会合で「地球の周回軌道上に核兵器をおくことは危険であり容認できない」と述べ、決議案を日米で共同提出する考えを示しました。

宇宙空間での兵器の配備をめぐっては、アメリカの政府高官が先月、ロシアによる人工衛星を標的にした軍事計画について「宇宙条約」に違反しているとして懸念を示すなど、国際社会の新たな課題となっています。