大相撲春場所8日目 新大関 琴ノ若が関脇 若元春に勝ち6勝目

大相撲春場所は中日8日目、新大関の琴ノ若が関脇・若元春に勝って6勝目を挙げました。

琴ノ若は新大関として臨む春場所で5勝2敗として8日目を迎えました。

17日は過去の対戦成績が5勝4敗とほぼ互角の若元春と対戦し、得意の四つではなく、祖父で元横綱・琴櫻を参考に磨いてきた突き押しで前に攻め、「押し出し」で勝って6勝目を挙げました。

また、新入幕の24歳で幕内でただ1人、勝ちっぱなしとしていた尊富士は三役経験者の竜電と対戦し、鋭い踏み込みから左四つに組んで土俵際まで休まず攻めました。

そして、最後は「押し出し」で勝ち、初日から8連勝として、勝ち越しを決めました。

新入幕の力士が8日目を終えた時点で単独トップに立つのは1場所15日制が定着した昭和24年の夏場所以降、初めてです。

さらに、新入幕力士が中日に勝ち越しを決めたのは1場所15日制となって以降、6人目です。

幕内2場所目に臨む23歳の大の里は幕内最年長の39歳、玉鷲に「押し出し」で勝って7勝目を挙げました。

琴ノ若を除く2敗の大関陣は、豊昇龍が今場所、横綱と大関を破った隆の勝に、貴景勝が5日目に初金星を挙げた王鵬に、いずれも「押し出し」で勝ちました。

8日目 中入り後の勝敗は

中入り後の勝敗です。

▽狼雅に十両の水戸龍は水戸龍が「小手投げ」で勝ちました。

▽新入幕の尊富士に竜電は尊富士が「押し出し」で勝って初日から8連勝、勝ち越しを決めました。

▽美ノ海に妙義龍は美ノ海が「送り出し」。

▽北の若に湘南乃海は湘南乃海が「押し出し」。

▽遠藤に一山本は一山本が「はたき込み」。

▽大奄美に正代は大奄美が「寄り切り」で勝ちました。

▽御嶽海に錦富士は御嶽海が「押し倒し」。

▽佐田の海に北勝富士は佐田の海が「上手投げ」。

▽琴勝峰に阿武咲は琴勝峰が「はたき込み」。

▽豪ノ山に高安は豪ノ山が物言いがついた一番を「はたき込み」で制しました。

▽金峰山に翠富士はきょうから再出場の金峰山が「押し出し」。

▽大の里に玉鷲は大の里が「押し出し」。

▽明生に平戸海は明生が「押し出し」。

▽宇良に阿炎は阿炎が「押し出し」で勝ちました。

▽錦木に朝乃山は朝乃山が「寄り切り」。

▽熱海富士に大栄翔は大栄翔が「引き落とし」。

▽王鵬に角番の大関・貴景勝は貴景勝が「押し出し」。

▽大関・豊昇龍に隆の勝は豊昇龍が「押し出し」で勝ちました。

▽翔猿に大関・霧島は翔猿が「寄り切り」。

霧島は6敗目を喫しました。

▽大関・琴ノ若に若元春は琴ノ若が「押し出し」で勝ちました。

力士の談話

2敗を守った新大関 琴ノ若は「今場所の中でも比較的いい相撲だったが、きょうで終わりではない。しっかりと気を引き締めてやる」と冷静でした。

敗れて3敗となった若元春は「きょうは完全に向こうの流れ。呼び込んでしまうと一気に押される相撲なので、そこを考えないといけない」と反省を口にしました。

琴ノ若と同じく2敗を守った大関陣のうち貴景勝は「いつもどおりやるだけだ」と短く答えるにとどまりました。

また、豊昇龍は平幕の隆の勝に押し込まれながらも勝ち「押しが強い相手だが、残して残して自分の体勢を作って勝つことができた。やることをしっかりやっていきたい」と淡々と話していました。

初日から8連勝とした新入幕の尊富士は「自分の相撲がしっかり取れたんじゃないか。気持ちで絶対に負けないようにというのが勝ちにつながっている」と話しました。

18日は初めての三役戦となる小結・阿炎との対戦ですが、「きょうはきょう、あしたはあした。あしたの相撲を自分なりに取れるように準備していきたい」と落ち着いていました。

大の里はベテラン、玉鷲からののど輪をしのいで7勝目を挙げ「先場所、対戦して当たりの感覚はわかっているので立ち合いで負けないように思い切ってやろうと思っていた。土俵際でびびることなく押し切れてよかった」とはきはきと答えていました。

前頭筆頭の宇良に勝った小結の阿炎は「くっつかせないように手を出すしかない。動きに対応できたので、集中できているのではないか」と振り返りました。

18日は勝ちっぱなしの尊富士と対戦しますが、「集中力を高めて臨むだけ」と冷静でした。