ボランティアが災害廃棄物を高齢住民のかわりに収集 石川 七尾

石川県内で、地震の影響で発生した災害廃棄物の処分が課題となる中、七尾市では17日、地元のボランティアなどが壊れた家財道具などの災害廃棄物を仮置き場まで自分で持ち込めない高齢の住民などにかわって、収集しました。

石川県七尾市では、地震の影響で1万2000棟余りの住宅で被害が確認されていて、市内に設けられた仮置き場に、住民が壊れた家財道具などの災害廃棄物を持ち込むことができるようになっています。

しかし、高齢のため車の運転ができないなど、仮置き場に自分で持ち込むことができない住民もいることから、市内の御祓地区で17日、地元のボランティアや七尾高校の生徒など50人余りが、住民にかわって災害廃棄物を収集しました。

17日は、およそ150世帯から収集の依頼があり、ボランティアたちは、家の前に出されたタンスや冷蔵庫などを次々とトラックの荷台に積み込んでいました。

回収を依頼した70代の女性は「仮置き場も混雑しているし、重くて自分では運べません。本当にありがたいです」と話していました。

また、ボランティアとして参加した七尾高校の2年生の女子生徒は、「七尾のために何かできないかと思って参加しました。こうして市内をまわると倒壊した家も多く、すごい地震だったのだと改めて思いました」と話していました。

回収を企画した御祓地域づくり協議会の大星正嗣さんは「高齢者が多い地区で自分で片付けができない人が多く、ボランティアも間に合っていない状況です。困っている人たちのためになんとか運び出したいと思って実施しました」と話していました。

協議会では、今月31日にも、災害廃棄物の収集を予定しているということです。