【詳細】戦闘休止などに向けた交渉18日にカタールで再開か

イスラエルとイスラム組織ハマスの間の戦闘休止などに向けた交渉についてイスラエルメディアは18日にイスラエルの交渉団がカタールへ出発する見込みだと伝え、交渉がこの日から再開されるものとみられます。

※イスラエルやパレスチナに関する日本時間3月17日の動きを随時更新してお伝えします。

イスラエルとハマス 18日に交渉再開見通し

中断していたイスラエルとハマスの間の戦闘休止や人質解放に向けた交渉について、イスラエル首相府は交渉についての閣議を17日に開くと発表しました。

そして、イスラエルの有力メディアハーレツなどは閣議の後、イスラエルの交渉団が18日にカタールに向けて出発する見込みだと伝えました。

交渉がこの日から再開されるものとみられます。

交渉が動きだす背景にはハマスがイスラエル側に対して先週、新たな案を示したことがあります。

ロイター通信によりますと、ハマスがこれまでに示している案は、ハマス側が人質のうち女性や高齢者などを解放するのと引き換えに、イスラエル側が収監している700人から1000人のパレスチナ人を釈放し、そのうえで双方が停戦の日程などで合意し、さらなる人質の解放を進めるなどとする内容だということです。

ただ、最終的には停戦とイスラエル軍の撤退を求めるハマスと、それを認めないイスラエルの立場の隔たりは埋まっておらず、交渉が進展するかは予断を許さない状況です。

こうした状況のなかでも、ガザ地区への攻撃は連日続きパレスチナの地元メディアは16日夜に、ガザ地区中部にイスラエル軍による攻撃があり少なくとも民間人11人が死亡したと伝えています。

人質の家族ら早期の交渉合意求める

こうしたなかイスラエル最大の商業都市テルアビブでは16日、ハマスに捕らわれた人質の家族らがネタニヤフ政権に対する抗議デモを開き、早期の交渉合意を求めました。

デモでは一部の参加者が車道に入って人質の解放を訴えるプラカードを掲げるなど一時、騒然としました。

人質の家族の男性は「すべての人質が解放されることを願っている。イスラエル政府がハマスの提案に同意することを望んでいる」と話していました。

イスラエルとハマスの間の戦闘休止や人質解放に向けた交渉は双方の溝が埋まらず中断していましたが、ハマス側が新たな案を示し、イスラエル側も交渉団を仲介役のカタールに再び送ると発表するなど、交渉が再開される見通しとなっています。

これについてロイター通信は、17日にカタールで交渉が再開される予定で、イスラエルの情報機関モサドのトップのほか、カタールの首相やエジプトの当局者などが出席することになっていると伝えました。

ガザ地区では、深刻な食料不足によって多くの子どもが栄養失調に陥っている中、15日にはEU=ヨーロッパ連合などが手配した、食料を積んだ船が沿岸に到着しましたが、国連はより多くの物資が輸送できる陸路での搬入を求めていて、交渉の再開が人道状況の改善などにつながるのかが焦点になります。