ロシアとウクライナの国境地帯で攻撃の応酬が激化か

ロシア西部ではウクライナ側からとみられる越境攻撃が続き、ウクライナ北部を含む国境地帯で双方による攻撃の応酬が激しくなっているとみられます。一方、ロシアの石油関連施設に対する無人機攻撃も相次ぎ、ウクライナメディアは、ロシアの経済力をそぐことをねらった、ウクライナ保安庁による攻撃だと伝えています。

ウクライナと国境を接するロシア西部のベルゴロド州では、16日、ウクライナ側からとみられる越境攻撃が続き、地元の知事によりますと、少なくとも2人が死亡したということです。

一連の攻撃について関与を表明している、ウクライナ側に立って戦うロシア人義勇兵の組織は16日、SNSで声明を発表し、ロシアで投票が行われている大統領選挙を「茶番劇だ」と批判した上で、プーチン大統領の退陣などを要求しました。

また、ベルゴロド州と国境をはさんで接するウクライナ北部のスムイ州でも、15日にロシア側からの攻撃で少なくとも3人が死亡したほか、住民が集団で退避を始めたと地元当局が明らかにしていて、国境地帯で双方による攻撃の応酬が激しくなっているとみられます。

一方、ロシアの石油関連施設に対する無人機攻撃も相次いでいて、中部のサマラ州の知事は16日、地元にあるロシア最大の石油企業「ロスネフチ」の2つの製油所が攻撃を受け、このうちの1つで火災が発生したと明らかにしました。

ウクライナメディアは、ロシアの戦闘継続を支える経済力をそぐことをねらった、ウクライナ保安庁による攻撃だと伝えています。