石川 輪島 黒島地区 住民たちが今後の復興に向け意見交換

能登半島地震で国の重要文化財に指定されている建物が倒壊するなど、深刻な被害を受けた石川県輪島市門前町の黒島地区で、住民たちが今後の復興に向けて意見を交わし「安全」や「景観」などのテーマごとに議論を進めていくことを確認しました。

黒い瓦屋根や板張りの外壁など、美しい木造建築の町並みで知られる輪島市門前町の黒島地区では、能登半島地震で、国の重要文化財に指定されている「旧角海家住宅」の建物の一部が倒壊するなど、深刻な被害を受けました。

住民たちは、2月から復興に向けた話し合いを始めていて、2回目の16日は、およそ30人が集まりました。

参加者からは「避難所の公民館に通じる道がまっすぐではなく避難に時間がかかる」として、別の場所にも避難所を設けた方がいいという意見や、「人の温かみがある『黒島らしさ』を残した復興をしていきたい」として、伝統的な町並みを生かした復興を望む意見などが出ていました。

そして、「安全」や「景観」などのテーマごとに今後の町づくりについて議論を進めていくことを確認しました。

話し合いを企画した住民の杉野智行さん(37)は「美しい町並みだけでなく、ここに住む人たちの優しさなども含めて、黒島らしい町をみんなでつくっていきたい」と話していました。