「北陸応援割」利用始まる 石川では2次避難受け入れと両立も

能登半島地震の影響を受けた観光業を支援する「北陸応援割」が16日から始まりました。

「北陸応援割」は、16日から来月26日までの宿泊分を対象に、1人1泊2万円を上限に料金が最大で半額補助されるもので、石川県のほか、福井、富山、新潟の4県で16日から同時に始まりました。

このうち、北陸新幹線の「加賀温泉駅」が開業した加賀市の温泉旅館では「北陸応援割」を利用した宿泊客が早速訪れていました。

この旅館は能登地方から2次避難している200人余りを受け入れているということで、今後も受け入れは継続しながら「北陸応援割」も活用して被災者の支援と観光客の受け入れを両立させたいとしています。

大阪から娘と訪れた70代の女性は「早速敦賀で乗り換えをして北陸新幹線を利用してやってきました。お得に宿泊できる機会なので温泉を楽しみたいですし、2次避難されている方を受け入れている旅館を応援したいです」と話していました。

この旅館のマーケティング部の浅利浩 部長は「被災した地域を応援するための『北陸応援割』ですので能登地方の皆さんの2次避難の受け入れも続けながら、観光業としてできるかぎりのおもてなしをしていきたい」と話していました。

富山 氷見 宿泊施設は「応援割」に期待

富山県氷見市にある民宿にも早速、「応援割」を使った宿泊客が訪れ、従業員が接客に当たっていました。

富山県ではおよそ250の宿泊施設が「応援割」に参加していますが、15日時点ですでに4割近くの宿泊施設が割り当てられた予算額に達し、予約の受け付けを停止していてこの宿泊施設もすでに予算額に達しているということです。

「応援割」を使って愛知から訪れた家族連れの女性は「地震で被害を受けた氷見を応援したいという思いで来ました。余ったお金はお土産などにあてたいです」と話していました。

この民宿は地震の影響で断水などの被害が出たため、およそ2週間、宿泊の営業を休業せざるをえなかったということです。

従業員の女性は「地震の影響で断水が続き大変でしたが、応援割をきっかけに活気が出てくれればうれしいです。適用にならなかった方は残念ですが、氷見を盛り上げたいという思いで、来てもらえると幸いです」と話していました。