殺人事件の被害者遺族の団体 今後の活動方針を確認

殺人事件の被害者の遺族で作る団体の会合が東京都内で開かれ、被害者側への損害賠償が確実に支払われるよう国が立て替えたうえで、加害者に請求する制度の導入などを求めていくことを確認しました。

会合は殺人事件の被害者の遺族で作る「宙の会」が東京 千代田区で開きました。

16日は今後の活動方針について話し合われ
▽被害者や遺族への損害賠償が確実に支払われるよう国が立て替えたうえで加害者側に請求する「代執行制度」の導入や
▽DNAを捜査に有効活用するための法整備などを求めていくことを確認したということです。

「宙の会」の会長で、28年前の1996年、東京 葛飾区で上智大学の学生だった娘を殺害された小林賢二さんは「未解決の事件が解決につながったケースはまだ少なく、遺族の高齢化が進む中で1件でも多く解決するため、積極的に活動することをメンバーで誓い合いました」と話していました。

また、犯罪被害者の遺族などに支払われる給付金の支給額を引き上げる方針が示されていることについては「給付金は“見舞金”という扱いにすぎず、大切な存在を失った遺族に見合うものにはなりえません。代執行制度の導入など根本的なところから取り組んでほしい」と訴えていました。