産業用ロボット大手「ファナック」約97億円の申告漏れ指摘

産業用ロボット大手の「ファナック」が、台湾にある子会社に対して、部品を一般的な価格よりも安く販売することで、本来、日本で計上すべき利益を海外に移していたとして、東京国税局からおよそ97億円の所得の申告漏れを指摘されていたことが、関係者への取材でわかりました。「ファナック」は取材に対し、「当局と見解の相違がある」などとしています。

申告漏れを指摘されたのは、山梨県に本社を置く産業用ロボットの大手メーカー、「ファナック」です。

関係者によりますと、「ファナック」は、日本から台湾にある子会社にロボット部品などを、一般的な価格と比べて安く提供することで、本来は日本で計上しなければならない利益を海外に移していると、東京国税局から指摘されたということです。

東京国税局は「ファナック」に対し、2021年までの3年間の所得97億円の申告漏れを指摘して、過少申告加算税を含めおよそ22億円を追徴課税したということです。

申告漏れの指摘を受けたことについて、「ファナック」はNHKの取材に対し、「当局と見解の相違がある。法令にのっとり必要な措置を講じていく」と回答しています。