桜島 大規模噴火可能性での警戒範囲 島外に拡大へ 鹿児島

鹿児島県の桜島で大規模噴火の可能性が高まったとして気象庁の噴火警戒レベルが「5」などに引き上げられた際の警戒範囲が今よりも広がり、新たに「島外」にあたる垂水市の一部も含まれることになりました。

桜島の噴火警戒レベルは現在は「入山規制」を示すレベル「3」が発表されていて、気象庁はこれより上で避難などが必要になるレベル「4」と「5」に引き上げる基準として、規模の異なる2つの噴火を想定しています。

このうち110年前の大正噴火クラスの大規模な噴火が発生する可能性が高まったとしてレベルが引き上げられた場合の警戒範囲は、最大で桜島の「全島」となっていました。

しかし、過去の大規模噴火のように山腹での噴火の発生を想定した国のシミュレーションでは、噴石が飛ぶ距離が今の想定より遠くに及ぶおそれがあることがわかりました。

このため周辺の自治体や気象台など関係機関で作る「火山防災協議会」は、警戒範囲を見直すことになったということです。

具体的にはレベル「4」と「5」で「全島」としていた警戒範囲が、「南岳山頂火口と昭和火口からおおむね7キロ」に広がります。

これによって桜島の南東側につながる「島外」の垂水市の一部も警戒範囲に含まれることになりました。

また、警戒範囲の外側にある垂水市内の国道の2か所でも通行規制が行われるということです。

この運用は今月中にも始まる見込みです。