外相 UNRWAへの資金拠出再開 検証の中間報告踏まえ 検討の考え

日本などが資金拠出を停止している、UNRWA=国連パレスチナ難民救済事業機関への対応をめぐり、上川外務大臣は、国連から独立した第三者の検証グループが近く提出する予定の中間報告も踏まえながら、拠出を再開するかどうか検討する考えを示しました。

UNRWAをめぐっては、一部の職員が去年10月のイスラム組織ハマスによるイスラエルへの攻撃に関与した疑いが出たことを受けて、日本を含む複数の関係国が資金拠出を停止しています。

現在、UNRWAの中立性を評価するため、国連から独立した第三者の検証グループが調査を行っていて、上川外務大臣は14日、グループの議長を務めるフランスのコロナ前外相と電話で会談し、ガバナンス強化の必要性を伝えました。

上川大臣は、15日の記者会見で「近々、検証グループの中間報告の提出が予定されており、今後もスピード感を増してわが国の対応を検討していく」と述べ、中間報告の内容も踏まえながら、拠出を再開するかどうか検討する考えを示しました。

一方、上川大臣は、深刻な食料不足に陥っているガザ地区の住民を支援するため、アメリカやキプロスなどが実施する船による食料搬入の取り組みに日本も協力することを表明しました。