恐竜ロボットも熱烈歓迎! 北陸新幹線 敦賀-金沢 16日延伸開業

北陸新幹線の金沢・敦賀間が16日に開業し、福井と東京の間は乗り換えなしで最短2時間51分で結ばれます。にぎわいを生み出そうと、JR福井駅周辺に設置された恐竜のロボットも15日から動き始めています。

どう変わるのか?各地の盛り上がりは?記事でまとめました。

福井-東京間 最短2時間51分に

2015年に長野・金沢間が開業した北陸新幹線は、16日、金沢と福井県の敦賀の間のおよそ125キロの区間が新たに開業します。

新たに6つの駅に停車

これにより、福井と東京の間は乗り換えなしで最短2時間51分で結ばれます。停車駅は芦原温泉駅福井駅越前たけふ駅敦賀駅の4つです。

また、石川県内では、小松駅加賀温泉駅が停車駅となり、東京と小松の間の所要時間はこれまでよりも18分短縮され最速で2時間40分、東京と加賀温泉の間は24分短縮されて最速で2時間43分となります。

東京駅と敦賀駅の間を
▽停車駅が少ない「かがやき」が1日9往復、
▽停車駅が多い「はくたか」が5往復するほか、
▽富山駅と敦賀駅の間を「つるぎ」が運行します。

開業は当初、2023年春を予定していましたが、建設工事の遅れなどから計画よりも1年遅れての開業となります。

一方、大阪や名古屋方面と金沢を行き来する場合、敦賀で乗り換えが必要になり、和倉温泉と大阪を結ぶ直通列車も運行が終了します。

停車駅になりました!加賀温泉がユーモラスな動画で

北陸新幹線の敦賀延伸で新たに「加賀温泉駅」が停車駅となる加賀市は、知名度向上などにつなげようと市の魅力をユーモラスに描いた動画の制作を7年前から続けています。

金沢・敦賀間の開業を16日に控え15日、第6弾となる最新の動画がお披露目され、加賀市内の旅館には出演者のほか能登地方から市内の旅館に2次避難してきている人など、およそ100人が集まりました。

動画では「加賀温泉駅」が新たに北陸新幹線の停車駅となり、その後、停車する本数が決まっていくいきさつが架空のストーリーも交えながら表現されています。

会場には動画に出演しているタレントのパンツェッタ・ジローラモさんも訪れ、市内の温泉などの魅力や「加賀温泉駅」周辺の盛り上がりについて話していました。

加賀市の宮元陸市長は「全国の人に加賀市について知ってもらうためにこれまで動画を作ってきましたが、今回もすばらしい出来でした。あすの開業が本当のスタートなので、いっそう魅力ある町づくりを進めていきたい」と話していました。

動画はこれまで制作されたものも含めて動画投稿サイト「YouTube」で視聴できるということです。

恐竜スポットもお披露目!

福井県と福井市は、全国で最も多くの恐竜の化石が見つかっている「恐竜王国・福井」をアピールしてにぎわいを生み出そうと、福井駅周辺に恐竜のロボットやモニターなどの設置を進めてきました。

北陸新幹線の金沢・敦賀間の開業を控える中、15日は駅周辺の9つの恐竜スポットがお披露目されました。

このうち駅の西口では、ことし1月に設置されたティラノサウルスのロボットが初めて動き始め、大きな雄たけびをあげると集まった地元の子どもたちを驚かせていました。

福井駅周辺では東口に設置されたトリケラトプスのロボットも15日から頭や口を動かすようになり、こうした場所はバスの停留所にあるモニターで調べることができるということです。

福井県恐竜戦略室の斉藤輝幸室長は「恐竜のモニュメントやロボットは全部で22体に増えました。北陸新幹線で訪れた人が福井駅に降り立ったとき、恐竜だらけで恐竜の街だとワクワク感を抱いてもらいたい」と話していました。

福井駅前に外資系ホテル開業

北陸新幹線の金沢・敦賀間の開業にあわせて、JR福井駅前の再開発エリアで外資系のホテルが開業し、15日、記念の式典が開かれました。

開業したホテル「コートヤード・バイ・マリオット福井」は、JR福井駅前の再開発エリアで整備が進められていた複合施設の高層階にあります。

15日は開業を祝う式典が開かれ、外資系のホテルチェーン「マリオット・インターナショナル」の国内の代表者が、「福井には美しい自然や歴史など見どころがたくさんあり、このホテルの開業が福井の旅の拠点となることを楽しみにしています」とあいさつしました。

252あるホテルの客室には「越前和紙」など福井の伝統工芸品が使われ、このうち、最上級の客室からは福井の市街地を一望することができます。

また、和食のレストランでは、食材から調味料まで福井産の素材をいかしたコース料理を味わうことができるということです。

「コートヤード・バイ・マリオット福井」の千代間淳 総支配人は「福井の伝統文化を現代に融合させた内装や食事を準備した。福井のみならず、北陸を代表するホテルにしたい」と話していました。

小松駅前「これまでの駅前は少し寂しかったけど」

北陸新幹線の金沢・敦賀間の開業をあすに控え、新たな停車駅となる石川県の小松駅前では市民などから多くの期待の声があがっています。

70代の女性は「これまでの駅前は少し寂しい印象でしたが、いまはきれいな駅で盛りあがっていると感じます。市がこれから元気になっていくのが楽しみです」と話していました。

80代の女性は「今後、新幹線に乗って旅行に行く予定です。小松には空港があって飛行機でも移動できますが、新幹線は移動中に景色も一緒に楽しめるのでそれが楽しみです」と話していました。

小松市に隣接する白山市が地元で愛知県から帰省中だという大学生の男性は「帰省の際に使う特急のしらさぎが石川県まで通らず乗り換えが必要で不便になる面はありますが、地元から東京に行きやすくなるのはいいなと思います」と話していました。

三重県から観光で初めて訪れたという夫婦は「きれいな駅舎で雰囲気もよく、新幹線で盛りあがっているのが感じられます。次に来た時には新しくできた区間で新幹線に乗って景色などを楽しみたい」と話していました。