今夏のパリ五輪・パラを前にドローン攻撃想定した警備訓練公開

パリで、ことし夏に開幕するオリンピック・パラリンピックを前に、テロリストなどによるドローン攻撃を想定した警備の訓練が、パリ近郊で公開されました。

パリオリンピック・パラリンピックではロシアによるウクライナ侵攻や、ガザ地区で軍事衝突が続くなか、テロなどへの警備が最大の課題だとされています。

こうしたなか、パリ近郊の空軍基地で14日、フランス軍の兵士や警察官などを対象にした、ドローン攻撃への対策のための訓練の様子が、報道陣に公開されました。

会場では参加者らが、テロリストなどによるドローン攻撃を想定して2台のドローンを「ジャミングガン」と呼ばれる、妨害電波を出す機材を使って、空中で止める訓練が行われました。

また、動きを止めたドローンが、観客などの頭上に落ちることを防ぐため、網を使ってドローンを空中で捕獲することができる、最新鋭のドローンも紹介されました。

去年秋にフランスで行われたラグビーワールドカップでは、こうした機材で20台あまりの不審なドローンを撃退したということです。

オリンピックとパラリンピックの大会期間中には、競技会場周辺に、ドローンを検知する高性能のレーダーも、あわせて配備する方針だということです。

フランス空軍のアルノー・ブルギニョン准将は「爆発物などを積んだドローンは最大の脅威だ。観客に安心して競技を楽しんでほしい」と話していました。