大相撲春場所5日目 横綱 照ノ富士と二大関が敗れる波乱

大相撲春場所は5日目、10回目の優勝を目指す横綱 照ノ富士が、平幕の王鵬に敗れて3敗目を喫しました。大関陣では貴景勝と琴ノ若が敗れ、一横綱二大関に土がつく波乱となりました。

照ノ富士は先場所、9回目の優勝を果たしましたが、春場所では4日目の13日、三役経験者の明生に敗れて2敗目を喫していました。

5日目の14日は、平幕の24歳、王鵬と結びの一番で対戦しましたが、相手が得意とする押しを受けて組み止めることができず、最後は、もろ差しを許して「寄り切り」で敗れ、3敗目を喫しました。一方、王鵬は、横綱初挑戦で金星を獲得しました。

大関陣では、貴景勝が21歳の熱海富士の圧力に「押し出し」で敗れたほか新大関の琴ノ若も、ここまで2人の大関を破っていた三役経験者の宇良に「肩透かし」で敗れました。

一方、小結の阿炎は、同じく小結の錦木と対戦し、土俵際に追い込まれたものの、うまく回り込んで「突き落とし」で勝ち、三役以上でただ1人、初日から5連勝としました。

一方、平幕では23歳の大の里が対戦相手の金峰山の休場により不戦勝。24歳の新入幕 尊富士が十両の時疾風に「押し出し」で勝ってともに初日から5連勝としました。

中入り後の勝敗

新入幕の尊富士に十両の時疾風は、尊富士が「押し出し」で勝って初日から5連勝としました。5連勝とした新入幕の尊富士は「リラックスして土俵に上がることができた。相手どうこうではなく最後まで出て行くだけだった。体に染みついていたものが出せた」と手応えを口にしました。

大奄美に北の若は、大奄美が「きめ出し」。
錦富士に遠藤は、錦富士が「押し出し」。
狼雅に美ノ海は、美ノ海が「送り出し」。
湘南乃海に妙義龍は、湘南乃海が「寄り切り」で勝ちました。
竜電に佐田の海は、竜電が「上手投げ」。
正代に御嶽海は、御嶽海が「寄り切り」。
一山本に琴勝峰は、一山本が「押し倒し」。
阿武咲に高安は、高安が「上手出し投げ」で勝ちました。
北勝富士に玉鷲は、北勝富士が「押し出し」。
剣翔は、ひざのけがのため14日から休場し、豪ノ山は不戦勝となりました。
金峰山は首を痛めたため14日から休場し、大の里は不戦勝で5連勝となりました。
翔猿に平戸海は、平戸海が「寄り切り」。
翠富士に隆の勝は、翠富士が「押し出し」。

阿炎に錦木は、阿炎が「突き落とし」で勝って初日から5連勝としました。

土俵際で逆転し、5連勝とした小結の阿炎は「残っていると思った。手数は出たと思うのでよかった。星の数は気にしてない。自分の相撲を考えて集中力を高めていきたい」と話していました。

大栄翔に若元春は、大栄翔が「引き落とし」。
宇良に新大関 琴ノ若は、宇良が「肩透かし」。

宇良は、序盤の5日間で3人の大関を破り、3勝2敗としました。2敗目を喫した新大関の琴ノ若は「先に動かれてしまった。切り替えていく。目の前の一番に集中する」とことば少なでした。琴ノ若に勝ち、今場所、3人の大関を破った宇良は「精いっぱい頑張った。残りの相撲も大事に取っていきたい」と話しました。大阪出身の宇良は連日、地元の大声援を受けていますが「感じる余裕がなくて申し訳ない」と話していました。

角番の大関 貴景勝に熱海富士は、熱海富士が「押し出し」。

2敗目を喫した大関 貴景勝も取材に応じませんでした。熱海富士は、貴景勝との3回目の対戦で初めて勝ち「ずっと負けていてずっと勝ちたかったのでよかった。自分は思い切り行くだけだった。落ち着いていたかな」と振り返りました。

朝乃山に大関 豊昇龍は、豊昇龍が「下手投げ」
大関 霧島に明生は、霧島が「はたき込み」で勝って、今場所の初勝利を挙げました。

横綱 照ノ富士に王鵬は、王鵬が「寄り切り」で勝ちました。

横綱 照ノ富士は2日連続で取材に応じず、横綱初挑戦で金星を獲得した王鵬は「朝からすごい緊張感だったのですごく気分がいい。突き放して離れて相撲を取りたかったが全然、内容を覚えてない」と振り返りました。