ガザ地区で食料など待つ住民にイスラエル軍が発砲 犠牲相次ぐ

イスラエル軍の軍事作戦で人道状況が深刻化するガザ地区では、13日にも北部で食料を待っていた住民6人が、イスラエル軍に発砲され死亡したと地元メディアが伝えるなど、人道支援物資を待つ人の犠牲が相次いでいます。

パレスチナの地元メディアは、食料不足が特に深刻な北部のガザ市で13日夜、食料などの物資の搬入を待っていた住民にイスラエル軍が発砲し、少なくとも6人が死亡、80人以上がけがをしたと伝えました。

現地の保健当局は、ガザ市では2月29日にも食料を待っていた住民が、イスラエル軍の攻撃を受け100人以上が死亡したとしています。

ガザ地区では、人道支援物資を待つ人の犠牲が相次いでいますが、戦闘の影響やイスラエル軍による検問の影響で、北部への陸路での食料などの搬入は困難な状況が続いています。

アメリカやヨルダンなどが輸送機からパラシュートを使って食料を投下していますが、状況の改善にはいたっていません。

こうしたなか、EUやアメリカ、キプロスなどは13日、ガザ地区への人道支援物資の搬入について話し合う会議を開きました。

会議のあとに発表された共同声明では、海上輸送や上空からの投下を進めていくとしています。

ただ、トラックでの陸路による搬入に代わるものはないとしていて、「イスラエルが追加の検問所を開放する必要性を強調する」と、イスラエル側に支援を拡大するための対応を求めました。