石川 珠洲 被災者向けの弁当作り 地元農家にコメの注文相次ぐ

能登半島地震で大きな被害を受けた石川県珠洲市では、市内の飲食店が協力して被災した人向けに弁当を作る動きが出ていることから、地元の農業者にはコメの注文が相次いで入り始めています。

石川県珠洲市内でコメや野菜をつくる農事組合法人「こうぼうアグリ」は能登半島地震のあと、営業を停止していましたが、数日前から取引先のレストランや食堂からコメの注文が入り始めました。

珠洲市では市内の飲食店が協力して被災した人向けに弁当を作る動きが出ていて「こうぼうアグリ」では、14日は地震後初めて地元のレストランに1袋30キロのコメを10袋、配達しました。

専務理事の宮崎仁志さんは「たくさんお米を使う機会が出てきたということで注文が入ってきた。少しずつ通常に戻っていると感じました。自分も以前と同じようにお米を届け続けられるよう、張り切って配達してきた。お客さんから『ことしもお米を作ってね』と逆に励ましてもらい、すごくありがたかった」と話していました。

「こうぼうアグリ」では、およそ45ヘクタールの田んぼのうち、被害が少なかった38ヘクタールでことしの作付けを行う予定だということです。