群馬の酒蔵が石川の地震被害の酒造会社と共同で酒造り始まる

能登半島地震で被害を受けた石川県能登町にある酒造会社を支援しようと、群馬県川場村の酒蔵が共同で酒造りを行うことになり、仕込みの作業が始まっています。

石川県能登町にある酒造会社「松波酒造」は地震で日本酒を醸造する蔵が倒壊する大きな被害を受け、酒の製造ができなくなっています。

これを受け、川場村にある「土田酒造」は被災した酒造会社を支援しようと、石川県から届いたコメを使い、松波酒造の製造方法を取り入れた酒造りを始めています。

13日は石川県から酒造会社の7代目、金七聖子さんが川場村の酒蔵を初めて訪れ、蔵の見学や蒸し器から取り出したコメを適温まで冷ます作業などにあたっていました。

造られた酒は6月上旬に出荷する予定だということです。

今回は能登半島の酒造りを支援するプロジェクトの一環として行われていて、被災地にある5つの酒造会社で同じような取り組みが始まっているということです。

川場村の酒蔵の星野元希さんは「自分の酒蔵と違う考えを取り入れながらの酒造りはふだんできないことなので、私たちもいい経験になっている」と話していました。

また、能登町の酒造会社の7代目、金七聖子さんは「絶対においしいお酒ができると思うので、ただひたすら、うれしい。お酒は人と人との縁を結ぶと思っているので、たくさんの人に飲んでほしい」と涙ながらに話していました。