ダム施設に日本酒やみそを運び込み熟成へ 富山 砺波

食品をダムの施設内で長期間貯蔵し、熟成させる取り組みが富山県砺波市で始まり、日本酒や地元でつくられたみそが施設内に運び込まれました。

取り組みは砺波市観光協会などが地元の企業と協力して行い、貯蔵場所としては国の有形文化財に登録されている、砺波市を流れる庄川の関西電力小牧ダムが選ばれました。

13日はこの取り組みに参加した砺波市の酒造会社や、みそ醸造所の従業員などおよそ20人が集まり、このうち4人が日本酒の720ミリリットルの瓶240本と、1つに15キロ分が入ったみそのおけ10個をダムの管理用通路に次々と運び込みました。

通路の階段を降りた先は地上からおよそ16メートル下った場所で、コンクリートでできた空間は気温が年間通して10度前後に保たれているほか、日光が入らないため、食品の熟成に適しているということです。

日本酒は1年間、みそは半年以上、貯蔵される予定ですが、発酵具合を確認しながら運び出す時期を見極め、砺波市観光協会では来年春ごろに商品化したいとしています。

取り組みに参加した砺波市の酒造会社の吉賀丈太さんは「特殊な環境で熟成することで、まろやかさと味の深みが出ることを期待しています」と話していました。

みその醸造所を経営する紺田篤史代表は「まろやかで甘みが多く、上質なみそに仕上がってほしい」と話していました。