台湾 最大野党副主席が再び訪中 中国が政権揺さぶりか

台湾の最大野党・国民党の夏立言副主席が13日夜、中国に向かいました。中国は先月下旬にも夏氏の訪中を受け入れていて、国民党との関係も利用して台湾の民進党政権に揺さぶりをかけるねらいとみられます。

国民党の夏立言副主席は7日間の日程で中国の重慶、成都、青島などを訪れ、現地にいる台湾企業の関係者などと会う予定だとしています。

夏氏は2022年以降、頻繁に中国を訪問し、先月下旬から今月初めにかけても訪中したばかりで、与党・民進党は「台湾が主権を失い、辱めを受ける」と批判しています。

これに対し、夏氏は日本時間の今夜、台北の空港を出発する前に報道陣の取材に応じ「国民党が『一つの中国』と『台湾独立反対』の立場で大陸との対話のパイプをつなぎ続けているからこそ、台湾海峡両岸の平和と安全も維持できている。この機会を利用して台湾の多くの人たちの本音を伝える」と反論しました。

中国は民進党政権を「台湾独立派」と見なして対話に応じておらず、国民党との関係も利用して揺さぶりをかけるねらいがあるとみられます。

一方、5月に民進党政権の副総統に就任する蕭美琴氏が今週アメリカを訪問していると伝えられていて、台湾をめぐる米中の綱引きがかいま見えます。