自民 青年局の懇親会 岸田首相“目指す多様性と全く合致せず”

去年11月に和歌山市で開かれた懇親会には、露出の多い衣装の女性ダンサーが招かれ、口移しでチップを渡す参加者がいたことなどがわかっています。

参議院予算委員会の集中審議で、立憲民主党の塩村文夏氏は「懇親会の意義は多様性だというが、岸田総理大臣が目指す多様性と一致しているのか。女性に触るなど品性のないおこないをした人はいなかったのか」とただしました。

これに対し、岸田総理大臣は「言うまでもなく私や内閣が目指す多様性とは全く合致しない」と述べました。

そして「党の組織運動本部で関係者への聴き取りをしているが、青年局長だった議員をはじめ、女性のからだを触ったといった不適切な事実は確認されていない」と説明しました。

また、懇親会の費用について岸田総理大臣は「参加者からの会費などでまかなわれており、税金を原資とした公費や政党交付金は含まれていないと報告を受けている」と述べました。

日本維新の会の藤田幹事長は記者会見で「喜んでもらえると思ってやったのかもしれないが、その感覚自体が不適切だ。勇気を持って『不適切だから控えよう』と言えるかどうかも政治家の一つの力量だ。青年局長と青年局長代理がすぐに辞任したことは、責任の取り方としてはよいことで、その場にいただけで『議員辞職しろ』というのは重すぎる。ただ、会合を主導していたり、一緒になって悪乗りしたりしていれば違ってくる」と述べました。

共産党の田村委員長は記者会見で「自民党の女性の中からも批判の声が上がっている。女性議員が1人でもいれば、こんなことにはならなかったのではないか。同時に、男性だけなら許されるわけではなく、自民党の一番古くて、一番変わらなければいけない体質が噴出している問題だ。自民党として、何が問題だったのかをはっきりさせるべきで、反省がないまま処分してもダメだ」と述べました。