“学生から社会人への移行期の支援を”支援団体が厚労省で会見

就職先などの進路が決まらないまま大学を卒業した若者が、社会から孤立し貧困につながりやすい状況にあるとして支援団体が13日に厚生労働省で記者会見を開き、学生から社会人への移行期の支援を求めました。

会見を開いたのは、発達障害などの困難を抱えたり生きづらさを感じたりする人たちの就労支援にあたる一般社団法人「サステイナブル・サポート」で13日、厚生労働省に要望書を提出しました。

団体によりますと、就職先が見つからないまま大学を卒業したり中退したりした若者は、所属先がない不安定な状態になり社会から孤立しやすく、将来的に貧困やひきこもりなどの課題に直面するケースが多いということです。

団体は要望書で、大学生から社会人になるまでの移行期には、困難を抱える若者に適切なサポートを提供して孤立させない「のりしろ」のある支援を社会全体で行っていく必要があると訴えました。

団体の支援を受け、この春就職予定の25歳の男性は「もともと人に相談するのが苦手だが、支援を受けられる環境にいたことで相談できて助かった。就職活動は、自分にとってできる気がしないものだったが何とかできるものに変わった」と話していました。

また団体の代表理事を務める後藤千絵さんは「すでに困っている若者や、4月からの生活に不安な若者はたくさんいます。支援につながりづらい人たちのペースに合わせた支援が必要です」と話していました。