福岡 高校生自殺 当時の部活の上級生4人に賠償求め 遺族が提訴

3年前、福岡県宗像市にある私立高校で当時2年生の男子生徒がいじめ被害を訴える遺書を残して自殺した問題で、遺族は「当時の同じ部活の上級生4人が自殺に至らしめるほど強い精神的苦痛を与えた」と主張して損害賠償を求める訴えを起こしました。

訴状などによりますと、3年前の3月10日、福岡県宗像市にある東海大学付属福岡高校に通っていた当時2年生で名字は公表されていませんが、侑大さんが所属する剣道部内でのいじめ被害などを訴える遺書を残して自殺しました。

命日にあたる3月10日、侑大さんの母親は「上級生4人が自殺に至らしめるほど強い精神的苦痛を与えた」と主張し、4人に損害賠償を求める訴えを福岡地方裁判所に起こしました。

訴状などによりますと侑大さんは高校1年生の時、同じ剣道部の寮にいた上級生4人から粘着テープで体を畳に貼り付けられ、下着を脱がされてわいせつな行為をされるなどのいじめを継続的に受けたということです。

母親は13日会見を開き「加害者たちは侑大や遺族に直接謝罪をしていません。犯した罪を認め償ってもらいたいと思い提訴しました。命日に提訴したのは、加害者にも忘れないでほしいという気持ちからです」と話していました。

この問題をめぐっては高校が設置した第三者委員会が自殺の直接的な原因は特定できないと結論づけましたが、母親が福岡県に対して再調査を求め県は2月、再調査を実施することを決めています。