春闘 トヨタ自動車 4年連続の満額回答 ボーナスは過去最高額に

春闘の集中回答日の13日、トヨタ自動車は賃上げとボーナスについて組合の要求通り満額回答し、労使交渉が妥結しました。満額回答は4年連続となります。

ことしの春闘でトヨタの労働組合は
▽「職種別」や「資格別」に賃上げの要求額を提示し、最も高いケースでは月額で2万8440円の賃上げを求めたほか
▽ボーナスに当たる一時金は過去最高となる月給7.6か月分を要求していました。

これに対して経営側は、集中回答日の13日、賃上げとボーナスについて組合の要求通り満額回答し、ことしの労使交渉が妥結しました。

満額回答は4年連続となります。

今回の満額回答について、トヨタでは、物価高が続く中で特に若手の処遇を改善し、優秀な人材の獲得につなげることが主なねらいだとしています。

また、ことしの交渉では、現場の負荷を軽減し品質向上を図る取り組みとして、労使で連携してプロジェクトや生産台数が過度な負担になっていないか定期的に点検することなども申し合わせたということです。

トヨタの東崇徳 総務・人事本部長は、愛知県豊田市の本社で会見し「今回の満額回答は10年先を見据えた人への総合投資だと考えている。余力がない職場に対してはしっかりと手当てをしていきたい」と述べました。

一方、トヨタの労働組合の鬼頭圭介 執行委員長も、13日午後に記者会見し「過去最高の要求をしたが、真摯(しんし)に真正面から頑張りを受け止めてもらい、満額回答をいただけたのは本当にありがたい。これから10年先の働き方を作っていこうという形でスタートした労使交渉で、未来に向けた覚悟もきちんと受け止めて評価いただけたと思う」と述べました。