ごま油の価格でカルテルか メーカー4社に公取委が立ち入り検査

食用油メーカー4社が、卸売業者向けに販売するごま油の価格を不当につり上げるカルテルを結び、独占禁止法に違反した疑いがあるとして、公正取引委員会が13日、メーカー各社の立ち入り検査に入ったことが、関係者への取材で分かりました。

立ち入り検査を受けたのは、いずれも食用油メーカーで
▽東京 品川区の「かどや製油」
▽愛知県蒲郡市の「竹本油脂」
▽三重県四日市市の「九鬼産業」
▽東京 中央区の「日清オイリオグループ」の4社です。

関係者によりますと、この4社は、市場規模がおよそ450億円の国内のごま油市場のシェアの大部分を占めていますが、卸売業者向けに販売するごま油の価格を不当につり上げるカルテルを結び、独占禁止法に違反した疑いがあるということです。

原料となる「ごま」は、主な輸入先であるアフリカの政情不安や、円安などを背景に、ここ3年で輸入価格がおよそ2倍に高騰していて、メーカー各社によるごま油の値上げの発表が最近、相次いでいますが、今回、疑いが持たれている価格のつり上げは、大口の顧客からの値下げの要請などに対抗するため、かなり以前から行われていたとみられるということです。

公正取引委員会は、立ち入り検査で入手した資料の分析や関係者への聞き取りなどを進め、詳しいいきさつを調べるものと見られます。