将棋 現役プロ最年少 18歳の藤本渚四段 1期で昇級し五段に昇段

高松市出身の将棋のプロ棋士で、現役では最年少の藤本渚 四段(18)が、12日に名古屋市で行われた「順位戦」の対局に勝って、一つ上の組への昇級を決めるとともに、五段に昇段しました。藤本四段は今年度、2023年度の勝率が藤井聡太八冠(21)に次ぐ2位で、今後の対局に勝利して首位になれるかが注目されています。

藤本四段は現役では最年少のプロ棋士で、「名人」を頂点とするリーグ戦、「順位戦」に今年度から参加し、現在、最も下のクラスの「C級2組」に在籍しています。

ここまで8勝1敗で12日、昇級をかけて名古屋市で行われた山本博志 五段(27)との最終戦に臨みました。

午前中に始まった対局は午後5時半ごろに同じ局面を繰り返す「千日手」が成立し、午後7時前から「指し直し」の対局が行われました。

藤本四段は丁寧な指し回しで相手を追い詰め、午後11時25分、山本五段が107手までで投了しました。

この結果、藤本四段が9勝1敗で、一つ上の「C級1組」への昇級を1期で決めるとともに、五段に昇段しました。

藤本四段は高松市出身で、2022年10月に三段リーグを勝ち抜いてプロ入りしました。

今年度はここまで47勝9敗、勝率を8割3分9厘とし、全棋士の中で藤井八冠に次ぐ2位につけています。

今後の対局の結果次第では藤井八冠を抜いて首位になる可能性もあり、活躍が注目されています。

藤本四段「力をつけて内容を高めていければ」

対局のあと、勝利した藤本渚四段は「昇級はすごくうれしい気持ちはありますが、昇級というよりは目の前の対局を勝ちたかった気持ちなので、まだ実感はそんなにわいていない感じです。『C級1組』になるということで対戦相手も強くなって連続昇級は難しいと思いますが、できれば目指して頑張っていきたいです。勝率についても、今期ここまで勝てるとは思っていませんでした。今後も勝率を落とさないのが大事だと思うので、現状は厳しいですが頑張りたい」と話していました。

そして、今後の目標について「タイトル挑戦ではありますが、まだ早いと思うので、しっかり力をつけて内容を高めていければと思います」と語っていました。