米大統領選候補者選び バイデン大統領とトランプ氏 指名固まる

秋のアメリカ大統領選挙で、民主 共和両党の候補者にバイデン大統領とトランプ前大統領がそれぞれ指名されることが固まりました。4年前の大統領選挙で争った両者が再び対決すれば接戦となることが予想されていて、今後、激しい選挙戦が展開される見通しです。

11月の大統領選挙に向けた与党 民主党の候補者選びで、AP通信などアメリカの複数のメディアは12日、バイデン大統領が南部ジョージア州などで行われた予備選挙で勝利し、党の指名獲得に必要な全米各州の代議員の過半数を確保したと報じました。

また、アメリカメディアによりますと、野党 共和党の候補者選びで、トランプ前大統領も代議員の過半数を確保し、両者がそれぞれ、党の候補者に指名されることが固まりました。

バイデン氏は声明を発表し、「トランプ氏がもたらす脅威がかつてなく高まる中、党と国を率いるために私に再び信頼を寄せてくれたことを光栄に思う。私は国民が未来に向かって前進し続けることを選択すると信じている」として、トランプ氏との対決姿勢を鮮明にしました。

一方、トランプ氏はSNSに「われわれは団結し、強固であり、アメリカ史上最悪で、最も無能で、腐敗した大統領に立ち向かっている。かつての偉大な国を取り戻そう」と投稿し、バイデン氏を批判しながら結束を呼びかけました。

アメリカの政治情報サイト「リアル・クリア・ポリティクス」によりますと、11月の本選挙を想定した各種世論調査の平均は、12日時点で
▽バイデン氏の支持率が45.7%
▽トランプ氏が47.4%
となっています。

4年前の大統領選挙で争った両者が再び対決すれば接戦となることが予想されていて、今後、激しい選挙戦が展開される見通しです。

中国外務省の汪報道官「誰が当選しても中国に歩み寄りを」

アメリカ大統領選挙で民主・共和両党の候補者にバイデン大統領とトランプ前大統領がそれぞれ指名されることが固まったことについて、中国外務省の汪文斌報道官は13日の記者会見で、「中米関係を発展させることは両国と両国人民の根本的な利益に合致し、国際社会の普遍的な期待でもある」と述べました。

そのうえで、「誰が次の大統領に当選してもアメリカが中国側に歩み寄り、中米関係が安定かつ健全で持続可能な方向に発展するよう推し進め、両国と世界に恩恵をもたらすことを望む」と強調しました。

ロシア プーチン大統領「いかなる選挙にも一切干渉しない」

ロシアのプーチン大統領は13日に伝えられた国営メディアのインタビューで、アメリカ大統領選挙について、「われわれはいかなる選挙にも一切干渉しない」と強調した上で、「アメリカの国民から信頼される指導者であれば誰とでも協力する」と述べました。

プーチン大統領はウクライナへの支援を批判するなどしているトランプ前大統領の就任を望んでいるという見方がある一方で、バイデン氏について、「より経験が豊富で予測可能な人物だ」と述べていて、プーチン政権は2人の発言を注視しているとみられます。