ロシアの反体制派指導者ナワリヌイ氏の側近男性 襲撃されけが

先月、ロシアの刑務所で死亡した反体制派の指導者ナワリヌイ氏の側近だった男性が滞在先のリトアニアで何者かに襲撃されてけがをしたと、支援団体が明らかにしました。

ロシアのプーチン政権の批判を続け、先月、刑務所で死亡した反体制派の指導者、ナワリヌイ氏を支援してきた団体は12日、SNSでナワリヌイ氏の側近だったレオニード・ボルコフ氏が何者かに襲撃されたと明らかにしました。

この団体や独立系メディアによりますと、ボルコフ氏はロシアを離れてリトアニアの首都ビリニュス郊外に滞在していて、この日は自宅近くで車の中にいたところ、複数の人物に催涙スプレーをかけられ、さらにハンマーで殴られてけがをしたということで、ボルコフ氏を狙った犯行だとの見方も伝えています。

リトアニアのランズベルギス外相はSNSで「衝撃的なニュースだ。関係当局が動いている。加害者は罪をつぐなわなければならない」と投稿し、事件を非難しました。

ナワリヌイ氏の死因をめぐってはプーチン政権の関与の可能性が指摘されていますが、政権側は関与を否定しています。

ロシアでは今月15日から大統領選挙が行われますが、ナワリヌイ氏の妻ユリアさんは有権者に対し、投票の最終日となる17日の正午の時間帯に各地の投票所に行って、プーチン氏以外の候補に一斉に投票するよう呼びかけていて、ロシア当局はこうした動きに神経をとがらせているとみられます。