ロシア軍 “ウクライナ東部の集落掌握”と発表 支配地域拡大

ウクライナ侵攻を続けるロシア軍は12日、東部ドネツク州の集落を掌握したと発表し、支配地域の拡大を進めています。一方、ロシアでは無人機による攻撃が相次ぎ、大手石油会社の製油所で火災が起きるなどウクライナ側も反撃の動きを続けているとみられます。

ロシア国防省は12日、先月、掌握したウクライナ東部ドネツク州のアウディーイウカの南西にある集落を新たに掌握したと発表しました。

ロシアのメディアは、プーチン大統領の側近の1人で大統領府のキリエンコ第1副長官がアウディーイウカを訪問したと伝え、支配地域の拡大をアピールしました。

一方、プーチン政権に反対し、ウクライナ側に立って戦うロシア人の義勇兵の組織は、12日、SNSで、ウクライナ側から国境を接するロシア西部のベルゴロド州とクルスク州に越境して攻撃を始めたことを明らかにし、一部の集落を掌握したと主張しました。

これに対し、ロシア国防省はウクライナ側から越境攻撃の試みがあったが、戦車などを破壊し撃退したとしています。

また、ロシアメディアによりますと、12日朝、ロシア各地に無人機の攻撃があり、西部ニジニ・ノブゴロド州ではロシア第2の石油会社「ルクオイル」の製油所が攻撃を受けて火災が起きたということです。

ロイター通信は、この攻撃で施設の生産の半分が停止したとして「主要な製油所が深刻な損害を受けた」と伝えていて、ウクライナ側も反撃の動きを続けているとみられます。