エストニア外相 “ロシアは3~5年で軍事力を回復させる計画”

ロシアと国境を接するバルト三国の1つ、エストニアの外相が12日、NHKの取材に応じ「ロシアは3年から5年の間に軍事力を回復させる計画だ」と述べ、ロシアが数年のうちに侵攻前の軍事力を取り戻す可能性があるとして、NATO=北大西洋条約機構の抑止力を高めていく必要があるという認識を示しました。

日本を訪れていたエストニアのツァフクナ外相は12日、都内でNHKの単独インタビューに応じました。

この中で、ロシアはウクライナへの軍事侵攻で多くの兵士を失い、バルト三国の周辺に配置されていた部隊は今は確認できないと指摘し、「ロシアが近くNATO加盟国に軍事的に攻撃をしかけるとは思わない」と述べました。

一方で「ロシアは3年から5年の間に軍事力を回復させる計画だ。この時間を備えに使う必要がある。プーチン大統領はロシアの経済システムを戦争の道具を生産するものに完全に変革させた。NATOすべての加盟国はロシアが現実の脅威だと理解している」と強調し、ロシアと対じするNATOの抑止力を高めていく必要があるという認識を示しました。

そのうえで「ウクライナは私たちの代わりに戦っている。今、ウクライナを支援してプーチンの軍事侵攻の野望を止めなければならない」と述べ、ウクライナへの支援の強化を各国に呼びかけています。