アカデミー賞「ゴジラ-1.0」山崎貴監督ら帰国 受賞の喜び語る

アメリカ映画界で最高の栄誉とされるアカデミー賞で、日本の作品として初めて視覚効果賞を受賞した「ゴジラ-1.0」の山崎貴監督とスタッフが、12日アメリカから帰国して会見を開き、「オスカー像は想像をはるかに超える重さでした」と受賞の喜びを語りました。

「ゴジラ-1.0」は、実写のゴジラ映画としては30作品目で、戦後の日本に突如出現し、復興途中の街を容赦なく破壊していく巨大怪獣のゴジラや、ゴジラに立ち向かっていく人々の姿が「ビジュアルエフェクツ」=VFXを駆使した迫力ある映像で描かれています。

日本時間の11日行われたアカデミー賞の授賞式で、日本の作品としては初めて視覚効果賞を受賞し、12日、VFXを担当した山崎貴監督とスタッフが現地から帰国して記者会見に臨みました。

山崎監督は11日の授賞式について、「どうなることやらと思いながら臨みましたが、最高の結果となりほっとしています。オスカー像は想像をはるかに超える重さでした」と喜びを語りました。

また、受賞理由については「視覚効果賞は聖域で、予算をかけて凝った作品の中でのベストなので、今までの僕らには挑戦権すら無かったが、少人数で少ない予算という特殊なケースをおもしろがってもらえたことと、VFXが物語に貢献しているという点で評価されたのだと思います」と話していました。

そして、今回の受賞が日本の映画界に与える影響について「この作品がハリウッドでそれなりの興行成績をあげて受賞もできたので、今後の日本映画が変わっていくと思う。海外を見据えれば製作費も潤沢になるし、今回をきっかけにワールドワイドな興行を目指した作品を作っていけるのではないか」と話していました。

会見の終わりには映画に出演した俳優の浜辺美波さんも祝福にかけつけ、山崎監督に花束を手渡して、喜びを分かち合っていました。

盛山文科相「今後とも文化芸術活動への支援充実に努めていく」

盛山文部科学大臣は、閣議のあとの記者会見で「関係者の皆さまに心からお祝いを申し上げる。文部科学省では、わが国の成長力の強化にも資するものとして映画制作、クリエイターの育成、海外映画祭への出品の支援などに取り組んできた。今後ともこれらの施策の充実を図り、日本のソフトパワーの源となる文化芸術活動への支援の充実に努めていく」と述べました。