自動販売機での商品の販売や補充にAI活用 配送効率化図る動き

人手不足が課題となる中、飲料メーカーの間では自動販売機での商品の販売や補充の業務にAIを活用し、配送の効率化などを図る動きが広がっています。

キリンビバレッジは、自動販売機向けの商品の配送などを効率化する新たなシステムを導入すると12日発表しました。

AIの活用により、これまで現場のスタッフに任せていた配送ルートを選ぶ業務を自動化し、在庫状況に応じた最も効率的な配送ルートがスマートフォンのアプリに表示されます。

また、販売実績などをもとにAIが需要を予測し自販機ごとの最適な品ぞろえを提案する機能なども備えていて、このシステムにより、商品の補充に関わる人員の業務時間をおよそ10%削減しながら、売り上げを5%ほど増やす効果が期待できるとしています。

会社では、ことし10月からの1年間で全国およそ8万台の自販機へのシステムの活用を目指していて、営業部の吉岡弘隆さんは「人手不足の中で、人に頼ったビジネスの継続は難しくなってきている。システム導入で、業務の効率化とお客のニーズに応えることを両立したい」と話していました。

飲料大手ではこのほか、「コカ・コーラ ボトラーズジャパン」や、「サントリー食品インターナショナル」、それに「アサヒ飲料」と「ダイドードリンコ」が、AIによる配送の効率化や品ぞろえの強化を進めていて、自販機の運用をめぐり人手不足に対応する動きが広がっています。