53年前から営業の喫茶店が営業再開 常連客ら訪れる 石川 輪島

能登半島地震で被災した半世紀前から営業を続ける石川県輪島市の喫茶店が営業を再開し、避難所などから訪れた常連客や家族連れがコーヒーを飲みながらゆっくりと過ごしていました。

輪島市の中心部で53年前から営業を続けている喫茶店は、地震で多くのマグカップやグラスが棚から落ちて割れたほか、水が出なくなった影響で休業していましたが、11日に営業を再開しました。

12日は、午前中から常連客や家族連れが避難所などから訪れ、コーヒーを味わいながら、店主や客どうしで会話をするなどゆっくりとしたひと時を過ごしていました。

店の常連客で、自宅が全壊し避難所で生活している64歳の男性は「お店がいれたコーヒーはやっぱりおいしいです。避難所は人が多くて落ち着きませんが、喫茶店はゆっくりでき、地震前に戻れる空間です」と話していました。

「喫茶 翁(おきな)」の2代目の店主の山下章滋さんは「店の中は足の踏み場もない状況でしたが、なんとか再開できました。輪島の皆さんに日常の時間を過ごせる場所を提供したいです」と話していました。