2月の企業物価指数 0.6%上昇も伸び率は4か月連続で0%台

企業の間で取り引きされるモノの価格を示す先月の企業物価指数は、政府による電気代とガス代の負担軽減策の押し下げ効果が一巡したことなどから、前の年の同じ月と比べて0.6%上昇しました。

日銀が発表した先月の企業物価指数の速報値は2020年の平均を100とした水準で120.3となり、前の年の同じ月と比べて0.6%上昇しました。

伸び率は前の月の0.2%から拡大していて、1年前に適用された政府による電気代とガス代の負担軽減策の押し下げ効果が一巡したことが主な理由です。

ただ、おととし12月に10%台をつけた伸び率は、原材料やエネルギーの価格の上昇が一服する中で全般に縮小傾向が続き、先月は4か月連続で0%台となっています。

内訳では「飲食料品」が4.0%、「輸送用機器」が2.2%、それぞれ上昇しましたが、いずれも前の月の伸び率と比べると縮小しています。

企業物価指数の上昇に一服感が出ていることを示した形で、今後の消費者物価指数にどのように波及していくかが注目されます。