【動画】石巻 幼稚園の送迎バスで亡くなった娘を思う

東日本大震災当時、幼稚園の送迎バスで津波と火災に巻き込まれた6歳の長女を亡くした宮城県石巻市の女性は、バスが見つかった場所の近くの慰霊碑の前で祈りをささげました。

石巻市の佐藤美香さん(49)は、13年前、地震による津波と火災で、長女の愛梨さん(当時6)を亡くしました。愛梨さんは、乗っていた幼稚園の送迎バスが高台から海の方向に向かった際にほかの4人の子どもとともに津波とその後の火災に巻き込まれて亡くなりました。

佐藤さんは、亡くなったほかの子どもの家族といっしょに、5年前、石巻市門脇町のバスが見つかった場所の近くに慰霊碑を建てていて、きょう、次女の珠莉さん(16)とともに訪れ、午後2時46分にサイレンが鳴ると、静かに祈りをささげていました。そのあと、バスが見つかった場所で地面に手をあてて愛莉さんに語りかけていました。

佐藤さんは「この日、娘が最後に過ごした場所に来ると、あの日、どんな思いでここにいたのだろうといつも以上に考えます。生きていればことしで二十歳になる年なので、できることがたくさんあっただろうなと考えてしまいます」と話していました。