輪島 地震で被害の漆器店に輪島塗の仮設工房 坂茂さんが協力

能登半島地震で大きな被害を受けた石川県輪島市の漆器店に、世界的な建築家、坂茂さんの協力のもと、輪島塗の仮設の工房が完成しました。

仮設工房が建設されたのは、輪島市杉平町にある漆器店の駐車場です。

国内外の被災地での支援活動などで世界的に知られる建築家、坂茂さんが協力し作業が進められました。

工房の柱などに使われた「紙管」という材料は硬い筒状に加工した再生紙でできているため軽くて持ち運びが簡単だということで、漆器店のスタッフなどが、広さ12畳の工房を手作業で組み立てていました。

再生紙を利用して作られた工房は、地震の揺れにも強いということです。

来月以降、職人たちが作業を始める予定で、職人を目指す研修生などの作業場として提供することも検討されています。

漆器店代表の桐本泰一さんは「これだけの空間があればすぐに仕事が始められます。製品作りを通し地域経済の再生につなげたい」と話していました。

建築家の坂茂さんは「材料が軽いため重機を使わずに済むのが利点です。みんなで作ったものは機械的に作られたものと比べ愛着が持てると思います」と話していました。