東日本大震災13年 羽生結弦さん ふるさと宮城県でアイスショー

東日本大震災から13年に合わせて、フィギュアスケーターの羽生結弦さんがふるさとの宮城県でアイスショーを行い「すべての人たちに希望や祈りが届くように滑り続けたい」と思いを語りました。

オリンピックのフィギュアスケート男子シングルで、2大会連続で金メダルを獲得している羽生さんは、被災地から希望を発信し、少しでも笑顔を届けたいとの宮城県でみずからが座長を務めるアイスショーを去年から始めました。

東日本大震災から13年となることしは、今月8日から3日間、宮城県利府町で行いました。

羽生さんは13年前、高校1年生のとき、仙台市内のリンクで練習中に被災し、避難所生活を余儀なくされ、地震のあと停電で暗闇に包まれ、恐怖と絶望感の中で見た満天の星空に“希望”を見いだしたということです。

ことしのアイスショーで羽生さんはイタリア語で“満天の星”などを意味するプログラム「nottestellata」を輝く星空に見立ててライトアップされたリンクで、希望を伝えたいという気持ちを込めて情感たっぷりに滑りました。

また、元宝塚のトップスター、大地真央さんとも共演し、苦しみを受け入れて前に進んでいくという物語のプログラムを披露し、華麗なジャンプや柔らかなスケーティングで訪れた観客を魅了していました。

羽生さんは報道陣の取材に応じ「あの日を境につらい思いをした人、つらい経験の中から生き抜いている人、さまざまな人がいると思う。すべての人たちに希望や祈りが届くように滑り続けたい」と思いを語りました。