イスラエル大統領 ホロコーストの博物館開館式へ 周辺で抗議

オランダでナチス・ドイツによるユダヤ人の大量虐殺、ホロコーストの博物館の開館式が行われ、イスラエルのヘルツォグ大統領が出席しました。ガザ地区でのイスラエル軍による攻撃で多くの命が失われるなか、イスラエルの大統領が出席したことに、会場周辺では抗議の声が上がりました。

オランダは第2次世界大戦中ナチス・ドイツに占領され、その間、10万人を超えるユダヤ人が強制収容所に送られるなどして殺害されたとされています。

首都アムステルダムで10日、ユダヤ人の迫害の歴史を伝えるホロコースト博物館の開館式が行われ、出席したイスラエルのヘルツォグ大統領は「憎しみと反ユダヤ主義が世界中で広がっている。われわれはともに闘わなければならない」と述べました。

一方、会場周辺では、ガザ地区で続くイスラエル軍の攻撃で多くの命が失われ食料不足などによる人道危機も深刻さを増すなかで、イスラエルの大統領が出席したことに対する抗議活動が行われ、パレスチナの旗や「ジェノサイドをやめろ」などと書かれたプラカードを掲げた人々が集まりました。

抗議活動の参加者の1人は「いま、まさに戦争犯罪を犯しているイスラエルの大統領がこの重要な博物館の開館式に来るなんておかしい。ガザ地区での犠牲者と、第2次世界大戦で飢えて亡くなったユダヤ人、両方に対する侮辱だ」と話していました。