ラマダン前日もイスラエル軍の攻撃 戦闘休止の見通し立たず

ガザ地区では11日からイスラム教の断食月、ラマダンを迎えますが、イスラエル軍による攻撃は前日の10日も続きました。戦闘休止をめぐる交渉について、ラマダン期間中の合意を目指して仲介国による働きかけが続いていると伝えられていますが、戦闘休止の見通しは依然として立っていません。

ガザ地区では11日から、イスラム教徒が日中の飲食を断つ最も神聖な月のラマダンが始まります。

イスラエルとイスラム組織ハマスとの交渉をめぐって、仲介国のカタールとエジプトなどは、ラマダンまでに戦闘休止や人質の解放などをめぐる合意を実現しようと双方との協議を続けていましたが、ラマダン前日の10日もイスラエル軍による攻撃は続きました。

パレスチナの地元メディアは、南部ハンユニスで避難者が身を寄せるテントに空爆があり、少なくとも15人が死亡したなどと伝えています。

戦闘の休止などをめぐる交渉は今月7日から中断されていて、これについてロイター通信は10日、エジプト側の関係者の話として、ラマダン期間中の合意を目指してエジプトが双方への働きかけを続けていると伝えています。

イスラエルの情報機関モサドも9日の声明で「双方の溝を埋め、合意を進めるための仲介役との協力は続いている」としているものの、完全な停戦をめぐるイスラエルとハマスの立場の隔たりは大きく、戦闘休止の見通しは依然として立っていません。