空き時間などで働く「スポットワーク」仲介サービスなど広がる

人手不足や副業の普及を背景に「スポットワーク」と呼ばれる空き時間や短時間で働くニーズが高まるなか、仲介サービスへの参入や強化の動きが企業の間で広がっています。

スマホのアプリを使ってスポットワークを仲介するサービスは、ベンチャー企業が先行して展開してきましたが、フリマアプリを運営する「メルカリ」は、今月、この事業に参入しました。

フリマアプリ内に新たに求人情報を閲覧できる機能を追加し、履歴書の作成や面接をすることなく、最短で1時間の仕事を仲介します。

東京都など1都3県でサービスを行い、今後、地域を広げる計画です。

太田麻未執行役員は「求人情報の監視や問い合わせ窓口の設置などで働く人が安心安全に働ける環境づくりも進めていく」と話していました。

一方、仲介サービスで先行してきた
▽「タイミー」は、アルバイトから正社員を目指す求人の紹介や資格取得のサポートなどを先月から新たに始めたほか
▽「シェアフル」も、利用者の過去の実績に基づいて正社員の求人情報を案内するサービスを新たに始めています。

矢野経済研究所の調査によりますと、2022年度のスポットワークの仲介サービスの市場規模は、前の年度より3割増加し648億円となり、2023年度は、さらに増えて824億円になる見通しで、多様な働き方のニーズが高まっています。

その一方で、仕事の内容や労働環境が求人情報とは異なるトラブルもあり、各社は求人情報のチェック体制や利用者が評価する仕組みなど対策の強化も進めています。