ウクライナとロシア 双方とも無人機による攻撃を強化か

ウクライナ軍は10日、国内10の州にロシアから無人機攻撃があったことを明らかにし、ロシア側もウクライナの無人機攻撃により石油貯蔵施設で火災が発生したと発表していて、双方とも無人機による攻撃を強めているものとみられます。

ウクライナ空軍は10日、ロシア軍が夜間に国内10の州にイラン製無人機39機で攻撃を仕掛け、このうち35機を迎撃したと、SNSで発表しました。

地元のメディアは、南部オデーサ州やミコライウ州で送電線や倉庫が損傷する被害が出たとしています。

一方、ロシア国防省は10日、ウクライナと国境を接する西部ベルゴロド州にウクライナ側による無人機攻撃があり、2機を破壊したと発表しました。

また、西部のクルスク州の知事は、ウクライナの無人機が石油貯蔵施設に衝突して火災が発生したと明らかにしました。

こうした中、ウクライナでは9日、ロシアに対する抵抗の象徴ともされる歴史的な詩人、タラス・シェフチェンコの生誕210年を記念する催しが各地で行われました。

このうち、首都キーウでは、文学や芸術分野の優れた業績を表彰する式典が行われ、ゼレンスキー大統領は戦時下の日常について訴え、記録していくことの重要性を強調したうえで、「私たちはウクライナ人は互いを認め合い、ウクライナ人である思いを強くしなければならない」と述べ、シェフチェンコの遺志を受け継ぎ、ロシアの脅威を前に団結するよう呼びかけました。