【詳細】ロシア ウクライナに軍事侵攻(3月10日の動き)

ロシアによるウクライナに対する軍事侵攻が続いています。

ウクライナの各地でロシア軍とウクライナ軍が戦闘を続けていて、大勢の市民が国外へ避難しています。戦闘の状況や関係各国の外交など、ウクライナ情勢をめぐる10日(日本時間)の動きを随時更新でお伝えします。

(日本とウクライナとは7時間、ロシアのモスクワとは6時間の時差があります)

ウクライナ空軍 “国内10州にロシア軍が無人機攻撃”

ウクライナ空軍は10日、ロシア軍が夜間に国内10の州にイラン製無人機39機で攻撃を仕掛け、このうち35機を迎撃したと、SNSで発表しました。

地元のメディアは、南部オデーサ州やミコライウ州で送電線や倉庫が損傷する被害が出たとしています。

ロシア国防省 “ウクライナの無人機攻撃で石油貯蔵施設が火災”

ロシア国防省は10日、ウクライナと国境を接する西部ベルゴロド州に、ウクライナ側による無人機攻撃があり、2機を破壊したと発表しました。

また西部のクルスク州の知事は、ウクライナの無人機が石油貯蔵施設に衝突して火災が発生したと明らかにしました。

ウクライナ 詩人 タラス・シェフチェンコ生誕210年の催し

ウクライナでは9日、ロシアに対する抵抗の象徴ともされる歴史的な詩人、タラス・シェフチェンコの生誕210年を記念する催しが各地で行われました。

このうち首都キーウでは文学や芸術分野の優れた業績を表彰する式典が行われ、ゼレンスキー大統領は、戦時下の日常について訴え記録していくことの重要性を強調したうえで「私たちはウクライナ人は互いを認め合い、ウクライナ人である思いを強くしなければならない」と述べ、シェフチェンコの遺志を受け継ぎロシアの脅威を前に団結するよう呼びかけました。

ウクライナ ロシアによる住宅地などへの攻撃繰り返される

ウクライナでは9日もロシアによる住宅地などへの攻撃が繰り返され、このうち、東部のドニプロペトロウシク州では住宅や送電線などが砲撃され、地元の知事によりますと、16歳の少年が死亡したほか、男性1人がけがをして入院しているということです。

また、南部ヘルソン州や東部ドネツク州でも集合住宅が破壊され、あわせて3人が死亡するなど、市民の犠牲が相次いでいます。

チェコ首相 “ウクライナに供与する30万発の砲弾購入資金確保”

前線ではウクライナ側の深刻な砲弾不足が伝えられるなか、チェコのフィアラ首相は8日、ウクライナに供与する30万発の砲弾を購入する資金の確保にめどがついたとSNSで明らかにしました。

チェコは有志国と共同で、ヨーロッパ以外の国が保有する砲弾を購入して、ウクライナへ送る取り組みを進めようとしています。

フィアラ首相は「目標はもっと多くの砲弾を届けることだ。ロシアの侵略者に対するウクライナの勇敢な戦いを支援し続けるように、パートナーを探している」として、さらに多くの国に協力を求め、ウクライナへの供与を急ぐ考えを示しました。