石川県のアンテナショップオープン 首相“復興支援の拠点に”

能登半島地震で大きな被害を受けた石川県のアンテナショップが東京 八重洲にオープンしました。視察した岸田総理大臣は、能登半島地震からの復興を支援する拠点になることを期待するとした上で、なりわいの再生などに全力で取り組む考えを強調しました。

石川県のアンテナショップは、北陸新幹線が3月16日に金沢から敦賀まで延伸するのを前に、これまでの銀座から、東京駅に近い八重洲に移転してオープンし、岸田総理大臣は9日午前、輪島塗の漆器などが並ぶ店内を視察しました。

開業の式典で、岸田総理大臣は「北陸新幹線の延伸は、ビジネスや観光、地域の活力につながり、震災からの復旧の希望となるものだ。このアンテナショップが首都圏と能登、石川県をつなぐ北陸の復興を応援する拠点になってもらいたい」と述べました。

その上で「被災地のみなさんが一日も早く安心して元の生活を取り戻せるように、政府としてもやれることはすべてやる姿勢で震災対応に全力で取り組む」と強調しました。

アンテナショップには「復興支援ブース」も

石川県のアンテナショップでは、食品や工芸品などおよそ1000点を取り扱っていて、「輪島塗」や「珠洲焼」などを集めた「復興支援ブース」も設けられています。

開店前にはおよそ500人に整理券が配られたということです。店内には、石川県でつくられた酒の飲み比べができるスペースもありじっくりと味わう人の姿も見られました。

埼玉県から訪れた女性は「被災地の状況に胸を痛めています。義援金を送りましたが、商品を買うことでも応援したいと思って来ました」と話していました。また、都内の男性は「見たことのない商品がたくさんあり楽しかったです。『北陸応援割』も始まるので石川県にも行ってみたいです」と話していました。

石川県によりますと、能登地方の商品は地震の影響で全体の1割ほどにとどまっていますが、今後は復興にあわせて数を増やしていく予定だということです。