リトアニア“ロシア 侵攻の一方 NATOと対立にらみ軍再編も”

歴史的にロシアへの警戒感が強いバルト三国のリトアニアの情報機関は、ロシアは、ウクライナ侵攻を続ける一方でバルト海周辺でNATO=北大西洋条約機構との対立が長期に及ぶことをにらみ、軍の再編など準備を進めているという見方を示しました。

リトアニアの情報機関は7日、自国の安全保障の脅威について評価した報告書を公表しました。

報告書では、ウクライナ侵攻を続けるロシアについて、短期的には、ルハンシク州やドネツク州など東部と南部の4つの州で支配地域を拡大することを目標とし、長期的には、ウクライナの非軍事化を含む当初の計画をあきらめていないと指摘しています。

また、軍需産業への大規模な投資や経済制裁の回避などで予測よりも好調な経済状況を背景に「2年にわたって戦争を継続するための能力を有している」と分析しています。

いわゆる「制裁逃れ」については、ロシアの対外情報庁など3つの情報機関が関与し、制裁の対象となっている機器や部品を第三国を経由して欧米側から調達しているとしています。

そして報告書では、ロシアは、ウクライナ侵攻を続ける一方で、バルト海周辺でNATOとの対立が長期に及ぶことをにらみ軍の再編など準備を進めているという見方を示しました。