トルコ“ロシア交えた和平協議の用意ある”ウクライナは否定的

ウクライナのゼレンスキー大統領をトルコに招いて会談したエルドアン大統領は、ウクライナ侵攻を続けるロシアを交えて和平協議を開催する用意があるとして仲介役を担う姿勢を改めて示しました。ただ、ゼレンスキー大統領はロシアへの不信感をあらわにし協議は当面行われないと強調しました。

エルドアン大統領は8日、ゼレンスキー大統領をトルコの最大都市イスタンブールに招き、会談しました。

トルコはウクライナとロシア双方との外交関係をいかし、黒海を通じたウクライナの農産物の輸出再開に関する合意をおととし仲介していて、今回の会談ではロシアが去年7月に合意の履行を停止したあとの船舶の安全な航行や、お互いの捕虜の交換などについて話し合われました。

会談後の共同会見でエルドアン大統領は「われわれは交渉による戦闘の終結に向け最大限の力を尽くし、ロシアも参加する和平協議を開催する用意がある」と述べ、仲介役を担う姿勢を改めて示しました。

一方、ゼレンスキー大統領は「すべてを破壊し、殺す連中をどうすれば招待できるのか分からない」と述べてロシアへの不信感をあらわにし、まずはウクライナが提唱する「ロシア軍の撤退」などを含む和平案について欧米や新興国などと合意することが重要だと強調しました。