モルドバがフランスと防衛協力協定を締結 ロシアへの脅威で

ロシアの脅威を訴える、ウクライナの隣国モルドバのサンドゥ大統領がフランスを訪れ、マクロン大統領と防衛協力協定を締結しました。

旧ソビエトのモルドバは、ヨーロッパでも特に経済規模が小さく、EU=ヨーロッパ連合への加盟を目指してきましたが、隣国のウクライナがロシアによる軍事侵攻を受ける中で欧米との関係を強化しています。

モルドバのサンドゥ大統領はフランスのパリを訪れ7日、マクロン大統領と防衛協力協定を締結しました。

記者会見でサンドゥ大統領は「ロシアの拡張主義的な目標がウクライナを越えて広がっている」と述べた上で、ロシアがサイバー攻撃を行ったり、クーデターを扇動したりしてモルドバを支配しようとしていると危機感を訴えました。

これに対してマクロン大統領は「お互いの軍の関係強化に効果的に取り組む」として今後、数か月以内にモルドバに防衛関係者を常駐させることを明らかにしました。

モルドバには、一方的に分離独立を宣言してロシア軍が駐留を続ける沿ドニエストル地方があり、ここを支配する親ロシア派勢力が先月、モルドバ政府からの圧力が強まっているとして、ロシアに住民の保護などの支援を求めました。

サンドゥ大統領としては、情勢が緊迫するおそれもあるとしてヨーロッパ各国との連携をいっそう強めていくとみられます。