2月の米雇用統計 就業者が前月より増加 市場予想を上回る

アメリカの2月の雇用統計が発表され、農業分野以外の就業者は前の月より27万5000人増加し市場予想を上回りました。一方で失業率は悪化し、市場では堅調な雇用情勢に変化が出ているという見方も出ています。

アメリカ労働省が8日発表した2月の雇用統計によりますと、農業分野以外の就業者は前の月と比べて27万5000人増加しました。

20万人程度を見込んでいた市場の予想を上回りました。

一方で、前の月・1月の就業者は先月速報値として発表された35万人余りから22万9000人の増加に下方修正されました。

さらに、失業率は3.9%と前の月より0.2ポイント悪化して2022年1月以来の高い水準となり、市場では堅調な雇用情勢に変化が出ているという見方も出ています。

さらに、労働者の平均時給は▽前の年の同じ月と比べて4.3%、▽前の月と比べて0.1%それぞれ増加しましたが、いずれも市場の予想は下回りました。

中央銀行にあたるFRB=連邦準備制度理事会は、6日に公表した最新の経済報告でインフレの要因となってきた人手不足が一段と改善しているという見方を示していて、今回の雇用統計でこの傾向が確認されたと受けとめる市場関係者もいます。

来週には消費者物価指数の発表が予定されていて、FRBの金融政策を見通す上で重要な経済指標が注目される状況が続きます。