囲碁「棋聖戦」第7局 一力三冠が井山二冠に勝って3連覇

囲碁の七大タイトルで最も序列の高い「棋聖戦」の第7局が行われ、タイトルを持つ一力遼三冠(26)が挑戦者の井山裕太二冠(34)に勝ち、タイトルを防衛するとともに「棋聖戦」3連覇を果たしました。

「棋聖戦」の七番勝負は、3連覇がかかる一力三冠が、タイトル奪還を目指す井山二冠の挑戦を受けていて、ここまで3勝3敗となっています。

第7局は、甲府市のホテルで行われ、初日の7日は速いペースで進みましたが、8日は難解な局面が続き、互いに慎重に打ち合う展開となりました。

そして終盤、両者とも持ち時間がわずかとなる中、黒番の一力三冠が、粘る井山二冠を振り切り、午後7時17分、285手までで中押し勝ちし、4勝3敗でタイトルを防衛するとともに「棋聖戦」3連覇を果たしました。

一力三冠「自分の信じた打ち方を貫こうと意識」

対局のあと、勝った一力遼三冠は「最終局は悔いのないように自分の信じた打ち方を貫こうと意識した。結果としてそれができてほっとした。課題が多いシリーズで、負けた局はいいところがなかったので、その部分は改善が必要かなと思う」と話していました。

一方、敗れた井山裕太二冠は「これが自分の力だと思っている。負けた碁の中にもチャンスはあったので、そのあたりの完成度を上げていかないといけない」と話していました。