新型コロナ インフルエンザ 患者数減少も「引き続き対策を」

新型コロナウイルスの全国の感染状況は、今月3日までの1週間では1つの医療機関当たりの平均の患者数が6.99人で、前の週の0.88倍となっています。

また、インフルエンザは、今月3日までの1週間に全国の医療機関から報告された患者数は1医療機関当たり13.96人で、3週連続で前の週よりも減りました。

それぞれの感染状況を詳しく見ていきます。

新型コロナ患者数 前週の0.88倍

厚生労働省によりますと、今月3日までの1週間に全国およそ5000の医療機関から報告された新型コロナの患者数は前の週から4636人減って3万4488人になりました。

また、1つの医療機関当たりの平均の患者数は6.99人で、前の週の0.88倍になりました。

前の週から減少が続くのは4週連続となります。

都道府県別では多い順に▽宮城県が13.16人、▽新潟県が12.93人、▽山形県が12.33人、▽岩手県が11.07人、▽石川県が10.31人などとなっていて、42の都道府県で前の週より減少しています。

今月3日までの1週間に、全国およそ500の医療機関から報告された新たに入院した患者の数は2390人で、前の週と比べて410人の減少でした。

厚生労働省は、全国の流行状況について「全国的に減少傾向が続き、冬の感染のピークは過ぎたと考えられる。ただし、感染の拡大は繰り返すので、引き続き感染対策を行ってほしい」としています。

インフルエンザ患者数 3週連続減少

国立感染症研究所などによりますと、今月3日までの1週間に全国およそ5000か所の医療機関から報告されたインフルエンザの患者数は、前の週より1万3858人少ない6万8883人だったということです。

1医療機関当たりでは全国で13.96人と前の週よりも2.8人減り、3週連続の減少となりました。

都道府県ごとで見てみますと、1医療機関当たりの患者数は▽北海道が27.35人、▽石川県が24.85人、▽山形県が20.49人、▽長崎県が18.83人、▽新潟県が18.27人などとなっています。

こうしたデータを基に推計されるこの1週間の全国の患者数はおよそ42万1000人で、去年9月4日以降の累積の患者数はおよそ1589万6000人と推計されています。

また、直近5週間に検出されたウイルスを分析すると「B型」のインフルエンザが63%で、最も多くなっているということです。

専門家「減少続いているが まだ流行状態にある」

日本感染症学会のインフルエンザ委員会で委員長を務める倉敷中央病院の石田直副院長は「インフルエンザは減少が続いているが、新型コロナの流行以前と比べるととても緩やかな減り方だ。これまでであれば3月から4月にかけて急速に減ってゼロに近づくイメージだったが、いまだに『注意報レベル』に相当する定点当たり『10』を超える水準で、まだ流行状態にあるといえる。一度、感染した人も含めて感染対策には十分に注意してほしい」と話していました。