ハリウッド俳優やオッペンハイマー博士の孫 核兵器廃絶訴える

ことしのアカデミー賞で、原爆の開発を指揮した学者を題材にした映画「オッペンハイマー」の受賞が有力視される中、ハリウッドの俳優やアーティストたちが核兵器の廃絶を訴える書簡を連名で公開しました。

アメリカ映画界最高の栄誉とされるアカデミー賞は3月10日に授賞式が予定されていて、原爆の開発を指揮した学者を題材にした「オッペンハイマー」が作品賞や監督賞など13部門にノミネートされ、注目されています。

こうした中、アメリカなどの俳優やアーティストたちはこのほど連名で、「オッペンハイマーと核兵器についてのハリウッドからの公開書簡」と題した文章を発表しました。

文章では「私たちは明るい未来のため、世界の指導者たちに核兵器を過去の歴史にするよう要求するべきだ」として、核兵器の廃絶を訴えています。

書簡には俳優のマイケル・ダグラスさんやエマ・トンプソンさんのほか、「オッペンハイマー」に出演した複数の俳優やオッペンハイマー博士の孫にあたるチャールズ・オッペンハイマーさんなど37人が名前を連ねています。

ロサンゼルスには「オッペンハイマーがそれを始めた。私たちには終わらせることができる」などと描かれた巨大な看板や壁画も出現しました。

この取り組みを始めた非営利組織のジェームズ・マッキオンさんは「核兵器は今も私たちの世界に存在する。著名人が行動をとってくれたことで人々の意識を高められると考えている」と話していました。