1月の家計調査 実質の消費 前年同月比6.3%減 大幅な落ち込み

ことし1月に2人以上の世帯が消費に使った金額は、物価の変動を除いた実質で、前の年の同じ月より6.3%減り、2年11か月ぶりの大幅な落ち込みとなりました。国の認証取得の不正問題でダイハツ工業が出荷を停止した影響で、自動車の購入が減ったことなどが要因です。

総務省が発表したことし1月の家計調査によりますと、2人以上の世帯が消費に使った金額は28万9467円で、物価の変動を除いた実質で、前の年の同じ月より6.3%減りました。

前の年の同じ月を下回るのは11か月連続で、減少率は2021年2月以来、2年11か月ぶりの大幅な落ち込みとなりました。

内訳を見ますと、▼支出の割合が大きい食料は物価高を背景に、家庭での支出を減らす傾向が出て、2.7%減少しました。

また、▼国の認証取得の不正問題でダイハツ工業が出荷を停止した影響で、自動車などの購入が30.4%減少したほか、▼前の年に行われた国の旅行需要の喚起策の反動で、旅行ツアーやホテルの宿泊を含む教養娯楽サービスが10.5%減りました。

総務省ではこうした一時的な要因に加え、物価高の影響で減少率が大きくなったとしていて、消費支出の傾向が悪くなっているわけではないとしています。

一方、▽外出機会の増加傾向は続いているとして外食が4.1%増えたほか、▽私立中学校の受験料や塾への支出が含まれる教育は29.6%増加しました。